九州旅客鉄道肥薩縁大畑駅舎
建物データ
名 称 | 九州旅客鉄道肥薩縁大畑駅舎 明治42年(1909)開業 木造平屋建、、切妻造、桟瓦葺、平入、三方庇付、南向 |
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指定年月日 | 駅舎は文化財の指定はありませんが、2007年(平成19年)11月30日に大畑駅周辺の鉄道施設遺産群、大畑駅石造りの給水塔・朝顔型噴水が「近代化産業遺産群」に認定遺産されています。 |
所在地 | 人吉市大野町 |
修理記録 | 観光列車「いさぶろう・しんぺい」のリニューアルにあわせて窓枠を木造に戻すなど、開業当初の雰囲気を再現する改装が行われた。 |
保存修理工事報告書 |
大畑駅舎正面

大畑駅の開業は明治42年で、蒸気機関車が水を補給するために作られた駅のため、当時から駅周辺には人家はありません。大畑駅はループ線上にある3段スイッチバックと、急な上り坂を緩やかにするための線路が直径600メートルのループを備えており、日本ではここにしかない構造の線路です。
大畑駅舎線路側

昭和61年11月1日に電子閉塞装置導入により無人駅となりました。
大畑駅舎改札口

駅舎から構内踏切を渡って、島式ホーム1面2線に行くことができます。
大畑駅舎内部

自分の名刺を貼ると出世するという話から、駅舎には大量の名刺が貼られていましたが、現在、貼られていた名刺は剥がして保管され、建物内部の様子が分かるように、名刺を貼る場所が決められています。
給水塔

明治42年開業当時、人吉駅から矢岳駅へと続く道は勾配がきつく、蒸気機関車は途中で給水をしなくてはなりませんでした。そこで、ループ線を用いて傾斜を緩やかにしながら、矢岳駅へと登って行く途中の平坦な場所にスイッチバックを設け、給水塔のある駅を建設されました。
朝顔型噴水

蒸気機関車の時代に、機関士や乗客らが手や顔についた煤を洗い流すために設けられました。